オフィス移転のスケジュールについて考える

移転スケジュール(解約予告6か月間の場合の例)

プランニング(移転7か月前以前)

-移転目的の明確化

なぜ移転するのか、移転することによって何を達成したいのかを明確にします。

-プロジェクトチームの編成

移転に関わるメンバーを洗い出し、役割、権限などを決めます。

-現オフィス契約内容確認

解約予告時期や原状回復工事、違約金が発生しないかなど、現在の賃貸借契約を確認しておきましょう。

-スケジュール検討

移転時期と現契約の更新日、解約予告のタイミングを加味した上で希望の時期に入居できる物件を探しましょう。最早と最遅を決めておくと物件選びに幅が出ます。


物件選定、契約(移転6か月前~5か月前)

-移転先の決定、賃貸借契約

必要書類を準備しましょう。申込⇒審査⇒契約の流れで進みます。

-オフィスコンセプト検討

移転の目的を踏まえ、どのようなオフィスにしたいかを検討します。予算、内装のテイスト、大まかなレイアウト、会議室の数、受付、リフレッシュスペースなど決められることが多ければ多いほど内装会社への依頼、選定がしやすくなります。

-内装会社選定

内装の設計を依頼する業者を選定します。

オフィスデザインを行っている会社の中には、全体のプロジェクトマネジメントとしてコンサルの形で関わる会社、デザイン、レイアウトの設計のみを行っている会社、内装からインフラ、設備の工事まで一括して請負する会社と様々です。

自社の予算とリソース、移転時期などと相談しながら、どの業務を委託するかを決めましょう。

-現オフィスの解約予告

移転先が決まったら現オフィスの解約予告を出しましょう。移転後に原状回復工事が必要になりますので、移転予定日の1か月後が解約日になるように書面通知します。

更新のタイミングなどによっては先に解約通知を出すこともやむを得ませんが、その場合には物件探しや内装検討などがタイトなスケジュールになることを覚悟しておかなければなりません。


内装検討(5か月前~3か月前)

-レイアウト

まずレイアウトを決めます。間仕切りの位置、会議室、受付、給湯室、リフレッシュスペース、OA機器、収納など、必要なものと必要な広さ、数を検討しましょう。その際、空調、消防設備、照明、給排水などのビル設備が影響しますので、ビルの指定業者との打合せも必要です。B工事は工事費が割高になることもありますので、予算によってはB工事が発生しないように、または安く済むようにレイアウトを修正することも視野に入れておきましょう。

-デザイン

レイアウトが決まったら次はデザインです。オフィスコンセプト(スタイリッシュ、ラグジュアリー、シンプルなど)やイメージカラーなどを伝え、内装会社と詰めていきます。予算も影響しますので、デザイン検討後の見積もりによって使用する部材やグレードを見直すことも重要です。

-造作、設備

オフィス内に造作する場合、特殊な設備を設置する場合には、その検討も必要です。

-オフィス家具

内装会社にまとめて発注できるケースもあります。自社で発注することももちろん可能なので、どのような種類、数のオフィス家具が必要か、現在使用しているオフィス家具と照らし合わせ、必要分を確保しましょう。


工事発注、着工(3か月前~1か月前)

-各種発注

内装が決まったら各種工事や家具の発注をします。この発注のタイミングによって引越日が決まるといっても過言でないので、急ぐ場合には特にこの発注日を厳守するようにしたいところです。発注からすぐに職人や部材を確保できるわけではありません。特殊なものや高価なものはなおさらリードタイムが必要になりますので注意が必要です。

-着工

ほとんどの場合、工事着工は引渡し(賃料発生日)後になります。引渡し直後に工事が始められれば、移転できるタイミングが早まり賃料の重複期間も減るので、引渡し後なるべく早く着工できるようスケジューリングすることが重要です。

工事期間は広さや内装の凝り具合にもよりますが、早くても1か月弱ほどです。オフィスによって異なりますが、音や振動が出る工事は可能な時間や曜日が限られているところがほとんどです。土日もオープンしているようなビルだとなおさら工期がかかるので、事前に確認しておくことをお勧めします。

基本的にはB工事が先で、並行して進められる場合にはC工事も同時に行います。このB工事はビルオーナーの指定業者になりますので、コストに加えてスケジュール管理もできないので認識しておきましょう。


移転準備(2か月前~1か月前)

-インフラ関連

電話、複合機、インターネット契約など、移転直後から使用開始できるよう手配しておきましょう。特に電話は転送や音声案内など、漏れがないようにしておきたいところです。

-印刷物の手配

移転案内状や移転に伴って変更になる社内印刷物を発注します。

-引越業者手配

移転時期が繁忙期(2月~4月)になる場合は早めに手配しておきましょう。

-引越し説明会、準備

引越にあたっての社員への説明は重要です。なぜ移転するのか、何が変わるか、必要なタスクはなどを説明する場を設けたうえで、移転当日までの作業手順や移転後の作業内容などをマニュアルにして、配布もしくは閲覧できる状態にもしておきましょう。

ー官庁への届け出

オフィス移転に伴う様々な届出が必要です。

法務局、税務署、都道府県税務事務所、社会保険事務所、公共職業安定所(ハローワーク)、労働基準監督署、消防署、郵便局、NTT、警察署、金融機関など、自社に必要な届出を確認しましょう。

>官庁への提出書類一覧

-各種変更手続き

コーポレートサイト、ECサイトの登録情報、リース会社など、移転案内状では済まない変更も忘れずに。

ー廃棄物処理

業者に委託しましょう。個人情報や機密情報の処理についても事前確認が必要です。


原状回復工事(移転後)

原状回復工事の実施時期は移転後ですが、解約通知の提出後から準備は必要です。

まず、原状回復の対象箇所の確認、次に見積もり内容の確認。原状回復すべき箇所のみとなっているか、費用が高すぎるのであれば交渉可能かどうか、客観的なデータを提示するなどの策もあります。

また、居抜きでの募集が可能かビルオーナーに確認してみるのも手です。居抜での入居希望者がいれば、原状回復費用が丸々浮くことになります。

原状回復工事自体は解体工事になりますので、1ヶ月程度見れば足りることが多いですが、造作している場合や水回りの移設が必要な場合は時間がかかる可能性がありますので、事前に確認しておきましょう。


移転はたいへん

オフィス移転は一大プロジェクトです。

プロジェクトリーダーとなるのは総務系の部署の方が多いですが、経営陣とのコミュニケーションはもちろん、営業活動、インフラ構築、法務など多方面からの検討が必要で、関係者は多岐に渡ります。

そもそも、なぜ移転するのか。移転先のオフィスに何を求めるのか、何を達成したいのか。移転の目的を明確化するところから難易度は高いといえます。会社内のコミュニケーションの活性化、モチベーション向上、離職率低下、ブランディングなど、オフィスを移転することで解決できる経営課題も多いです。

しかも、複雑で高難易度の移転プロジェクトを回すかたわら、それ以外の日常業務も並行して行う必要があります。むしろ、日常業務を通常通り行いながら移転計画を進めていくというニュアンスのほうが正しいでしょうか。移転プロジェクトに専念できる人材をおける会社は多くなく、兼任がほとんどだと思います。

そんな状況の中、物件探し、複数の不動産会社とのコミュニケーション、社内調整・稟議、レイアウト・内装・オフィス家具検討、各種発注や納期管理、現オフィスビルオーナーとの調整・・面倒な業務を挙げればキリがありません。タスクを洗い出すだけでも嫌になってしまう方も多いことでしょう。移転関連の漏れや齟齬が経営に直結するリスクを孕んでいるにもかかわらず、移転は無事に完了して当たり前、トラブルが発生すればそちらがフォーカスされる、なんてことも十分あり得えます。

移転に関して十分なリソースを割り当てられない、でも移転のミッションは重要で失敗したくないという場合には、オフィス移転コンサルを利用することも選択肢の一つです。当然コストは掛かりますが、物件探しから原状回復工事完了までワンストップでサポートしてくれるサービスは有用です。コンサル会社によって不動産仲介系、デザイン系、インフラ系などがありますので、自社が何を重要視するのかによって依頼するコンサル会社を選定するといいでしょう。

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